フリーウェイトトレーニング6
種目の分類
筋力トレーニング種目には、大きくわけて「コンパウンド種目」と「アイソレート種目」の2種類があります。
この2種類の種目の違いを理解してトレーニングメニューに取り入れることで、効果的なメニューを作ることができます。
コンパウンド種目(複合関節種目)
コンパウンド種目は複数の関節を同時に使う種目です。
ベンチプレスは代表的なコンパウンド種目です。
ベンチプレスでは肩関節と肘関節を同時に使います。
この時肩を動かすための大胸筋と三角筋、肘を動かすための上腕三頭筋を使用します。
種目 |
使う関節 |
ターゲット筋肉 |
ベンチプレス |
肩、肘 |
大胸筋、三角筋、上腕三頭筋 |
ショルダープレス |
肩、肘 |
三角筋、上腕三頭筋 |
チンニング |
肩、肘 |
広背筋、上腕二頭筋 |
スクワット |
股関節、膝 |
大腿四頭筋、大臀筋 |
デッドリフト |
股関節、膝 |
脊柱起立筋、ハムストリングス |
コンパウンド種目では複数の筋肉を使うのでパワーが出せます。
コンパウンド種目では高重量を扱えるということです。
つまり高重量を扱うことは、筋力を向上させたり、筋肥大には効果的だということです。
筋力トレーニングでは高重量から扱うことが原則なので、コンパウンド種目から先に行うようにしましょう。
また、コンパウンド種目では複数の筋肉を連動させる能力(コーディネーション能力)が高まるので、競技に適した種目を選定することで、特にアスリートに有効な種目になります。
アイソレーション種目(単関節種目)
アイソレーション種目はひとつの関節だけを動かす種目です。
ターゲットにした筋肉を効果的に鍛えます。
アイソレーション種目では動作に参加する筋肉が少ないので高重量は扱えません。
しかしターゲット筋肉を狙って刺激を与えられるので、追い込み種目に向いています。
また体のライン作りが必要なボディービルダーや、シェイプアップが目的でワークアウトをする人には効果を発揮する種目です。
ただし、アスリートがアイソレーション種目に傾倒してしまうと、コーディネーション能力が高まらないので注意しましょう。
種目 |
使う関節 |
ターゲット筋肉 |
リストカール |
手首 |
前腕屈筋群 |
ダンベルフライ |
肩 |
大胸筋 |
コンセントレーションカール |
肘 |
上腕二頭筋 |
レッグカール |
膝 |
ハムストリングス |
種目の順序
コンパウンド種目を先に行ってからアイソレーション種目で追い込む方法が基本です。
例えば「大胸筋を鍛える」時は①ベンチプレス(コンパウンド種目)②ダンベルフライ(アイソレーション種目)という順番で行います。
↓
逆の順番でトレーニングをすると、ターゲット筋肉が疲労した状態でコンパウンド種目を行うことになるので、扱える重量が低くなってしまいます。