セットシステム
特定のトレーニング種目を実施する時、その動作の反復回数を「レップ数」といいます。
そして連続した一定のレップ数のことを1セットといいます。
例えば、動作を10回繰り返す(10レップ)なら、10回が1セットということになります。
筋力強化や増強が目的のトレーニングの場合、1セットだけでは筋肉への刺激が不十分なので、通常はセットとセットの間にインターバル(休息)をはさんで、数セットを繰り返します。
そして、この時のセットの構成の仕方を「セットシステム」(セット法)と呼んでいます。
セットシステム(セット法)の種類
- シングルセット法
ひとつの種目だけを休息をはさみながら複数セット繰り返す方法。
オールアウト(筋肉の最大消耗:もうできない状態)してから次の種目に移ります。初心者から熟練者まで広く用いられる基本的な方法です。
筋力トレーニングの技術を正確に身に付けたい場合や最大筋力を高めたい場合に効果的です。 - マルチセット法
複数の種目を休息を取らずに連続して行なって1セットとして、これを休息をはさみながら複数セット繰り返す方法。
1定時間内により多くの種目とセット数を消化することができるので、短時間で筋肉を追い込むことができるため、筋肉肥大を狙う場合に向いています。 - マルチセット法の種類
スーパーセット法 拮抗する2種類の筋肉の種目を続けて行う方法です。
トレーニング効率を高めながら、拮抗した筋肉群をバランス良く鍛えられます。
- コンパウンドセット法
同一の筋肉を鍛える2種目を合わせて1つのセットとする方法です。
コンパウンド種目は「多関節(複数の関節)を動かす種目」のことで、メインの種目(多関節種目)をこなした後、インターバルを挟まず、続けて補助種目(ひとつの関節だけを動かす種目:単関節種目)を行うことによって目的の筋肉を追い込んでいきます。
目的の筋肉は強烈なパンプアップを得ることができます。
トレーニング強度を高める筋トレのテクニックのひとつです。
例:メイン種目(多関節種目)であるダンベルベンチプレスを行ったあとに、間髪入れず、続けて補助種目(単関節種目)であるダンベルフライを行います。 - トライセット法
3種目を組み合わせる方法です。
例えばレッグ・エクステンション、レッグ・プレス、スクワットをインターバルをとらずに連続して行い、これを1セットします。
背中なら背中、腕なら腕といった特定の部位に働きかける種目を組み合わせます。
シングルセット法などで筋力・筋量の増加が停滞した時に取り入れると効果的です。 - ジャイアントセット法
4〜6セットを組み合わせる方法です。
例えば初めにバーベルベンチプレスを数レップ行い、次にインターバルを挟まずにダンベルベンチプレスを行います。
そしてインターバルを挟まずに腕立て伏せを行います。
最後にインターバルを挟まずにダンベルフライを行って1セットです。
通常(1種目の場合)よりも負荷・レップ数は低めに設定します。
背中なら背中、腕なら腕といった特定の部位に働きかける種目を組み合わせます。
シングルセット法などで筋力・筋量の増加が停滞した時に取り入れると効果的です。 - サーキットセット法
7種目以上を組み合わせる方法です。
7〜10種目をひとまとめにして、種目間の休息を取らないで、これを1セットとしてインターバルをはさんで数セット行います。
全身の筋肉をバランス良く強化すること、持久力や呼吸循環器系の強化にも高い効果があることが特徴です。
最大筋力の増強や筋肉肥大への効果は低いため、全身の筋肉群をバランス良く鍛えられるように種目を選ぶ必要があります。
種目数が多くなるほど、トレーニングの主な効果が筋力アップや筋肉増強から、筋持久力の向上へとシフトしていきます。
ですから最大筋力の向上や筋肉肥大の場合は、シングルセット法を中心として、適宜スーパーセット法やコンパウンドセット法を組み込んでいきます。
また、インターバル時間の長さの設定は、筋肉肥大が目的ならセット間隔を1分程度、筋肉肥大を抑えた筋力アップなら2〜3分程度に設定します。
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