関節の可動域
ストレッチなどをして体を動かした時、関節が最大限に動く範囲を「可動域」といいます。
体には沢山の関節があり構造も異なるため、関節によって標準的な可動域も異なります。
例えば、膝関節は曲げる伸ばすといった動作しかできないのに対し、肩関節や股関節は他方向に動きます。
また、関節の可動域の中には「自分の力で動かせる範囲」と「他から力を加えた時動かせる範囲」があります。
可動域は関節周りの筋肉の柔軟性の影響を受けるため、筋肉の柔軟性が低かったり、筋肉に損傷や疲労があると可動域が狭くなってしまいます。
注意して欲しいこと
- 可動域に左右差が大きい どんな人でも多少の左右差はあるものですが、可動域の左右差が大きいとケガのリスクが高くなってしまいます。
- 近くにある関節と比べてある関節の可動域が小さくなっている 1つの関節にトラブルが発生すると、周囲の関節を痛めてるリスクが高くなってしまいます。
このような場合、可動域の大きい関節に負担が集中してしまうので、その関節をケガしやすくなってしまいます。
普段からトレーニング中に可動域を意識してチェックする癖をつけ、気になったら可動域が小さくなっている部分をケアしたり、可動域を高めるトレーニングを取り入れてケガを予防してください。
また、可動域の範囲でも、角度によって発揮できる筋力が異なります。
関節はある程度屈曲した状態の方が筋力を発揮しやすく、最大伸展した状態、最大屈曲した状態に近づけば近づくほど筋力は低下します。
ですから、筋力トレーニングを行う際は、最大筋力を発揮できる角度だけなく、自分の競技で多用する関節の角度を意識して、多用する関節角度でのトレーニングも取り入れると良いでしょう。
筋力トレーニングには
- 最大筋力を発揮できる角度での最大筋力を向上するためのトレーニング
- 最大筋力を使える角度を広げるトレーニング
があることを覚えておきましょう。
また、自分の関節で様々な角度での筋力トレーニングを行うことで、「力を発揮しにくい関節の角度」を把握しておくことは、格闘技などで試合を優位に進めるために有効です。(柔道の組手では、相手が力が出しにくく、自分が力を出しやすい角度で組手を作ります)
高齢者は加齢や様々な障害によって関節の可動域が低下しています。
高齢者が筋力トレーニングを行う際は、制限がかかっている関節の可動域の回復を意識しながら行ってください。
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心理カウンセラー、加圧インストラクター、整体ボディケアセラピスト、スポーツフードアドバイザー、家庭物理療法師、医療機器の販売及び貸与営業所管理者など心と体をケアするための資格を持つ心と体のケアのスペシャリスト