初期段階の強いダルさの正体
加圧をした翌日体がとてもダルいという人がいます。
加圧トレーニングでは軽い負荷しか使いませんが、普段の生活で使われていなかった筋肉が使われて刺激されるので、初期段階ではそういった筋肉に今まで感じたことのない疲労感を感じことが多いのです。
加圧トレーニング開始初期段階で起こる極度のだるさや筋肉痛のような痛みは、「普段使われてこなかった筋肉」が使われた証拠なのです。
色々な筋肉1
例えば筋肉には速筋と遅筋の2種類があります。
筋肉を大きくしたり、筋力をアップさせることを目的にトレーニングではトレーニングへの反応性(トレーナビリティ)が高い速筋がターゲットになるトレーニング種目を取り入れると高い効果が得られます。
速筋は遅筋に比べて運動単位のサイズが大きいので動員される閾値が高いという特徴があります。
つまり強度の高い運動でないと使われません。
ですから、ウォーキングなどの低強度の種目では遅筋がターゲットになって速筋はほとんどつかわれません。
反対に50m走のような運動強度の高い種目では速筋がターゲットになって遅筋は使われなくなってしまいます。
しかし、加圧トレーニングの場合、運動強度が低くても高強度のトレーニングを行った時と同様に速筋が動員されていることが確認されています。
もちろん、低強度の運動ですから遅筋も同時に動員されます。つまり、加圧トレーニングの場合は速筋と遅筋を同時に鍛えられるということです。
色々な筋肉2
また、加圧トレーニングでは協働筋も効率良く鍛えられます。
1つの動作をする時、その中心となる筋肉を主働筋といいます。
そして、その主働筋の動きを補助する筋肉を協働筋といいます。
また、その動きと逆に働く筋肉を拮抗筋といいます。
人の体は主働筋が働く時は対になる拮抗筋が自動的に弛緩することで動作がスムーズに行えます。
例えば、肘を曲げる時は上腕二頭筋が主働筋として収縮します。
その時、上腕筋や腕橈骨筋がそれを補助して、上腕三頭筋が拮抗筋として働くため弛緩します。
加圧トレーニングでは圧力をかけて血流制限をすることで練習開始直後から主導筋は追い込んだ状態(パンプアップ)で動きますので、すぐに疲れてしまいます。
そのため、協働筋への刺激が早い段階で入り始めます。
このように加圧トレーニングでは
- 速筋と遅筋を同時に鍛えられる
- 協働筋を効率良く鍛えられる
という特徴があるため、負荷の軽い運動を行ってもトレーニング効果が高くなるのです。
そのためトレーニングを始めたばかりのころは体がとてもダルいといった感覚を受けるのです。
なお、このようなダルさ(時には筋肉痛のような痛みを感じることも)は、加圧トレーニング1、2週間継続すれば感じなくなってきます。
加圧トレーニングの頻度
さらに、加圧トレーニングは低強度負荷しか使いませんので、筋肉が破壊されて超回復をする時間が必要ありません。
つまり、理論的には毎日トレーニングしても良いということになります。
ただし、体への疲労の蓄積などは起こりますので、体の調子を考えながら、週2日程度からはじめて効果と疲労の抜け具合のバランスの良いサイクルでトレーニングをするようにしてください。

心理カウンセラー、加圧インストラクター、整体ボディケアセラピスト、スポーツフードアドバイザー、家庭物理療法師、医療機器の販売及び貸与営業所管理者など心と体をケアするための資格を持つ心と体のケアのスペシャリスト