プロテインの種類
自分の目的に合ったプロテイン製品を選ぶのはとても難しいものです。ブランド名、含まれるアミノ酸の種類、製造プロセス、ペプチド(アミノ酸とアミノ酸が結合して、2個以上つながった構造のもの)含有量などたくさんのことを知らなければなりません。
ここでは、人気の高いプロテインの種類について考えて、プロテイン製品の選択するための参考にして頂きたいと思います。
カゼイン プロテイン
ミルクにはホエイプロテインとカゼインの2つの主要プロテインが含まれています。
プロテインパウダーに使われているウシのミルクでは、プロテインの20%がホエイで残りの80%がカゼインです。
カゼインは質の高いアミノ酸で、他のプロテインには含まれていない生物活性ペプチドが含まれています。
長所
- 胃中でジェル状になるのでゆっくりと消化されます。
そのため長時間に血液にアミノ酸を供給することができます。 - 筋肉の分解を防ぐ作用がある(抗カタボリック)
- グルタミン含有量(約20%)が多い
- チロシンの含有量が多い
チロシンはアドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミンなどの脳内物質、甲状腺ホルモン、皮膚のメラニン色素などの原料として体内で消費されます。
興奮と共に分泌されるアドレナリン・ノルアドレナリンは運動能力を引き出す助けとなり、リラックス状態で分泌されるドーパミンは学習能力の向上に関わります。
短所
- BCAA含有量が比較的低い(約19%)
BCAAはエネルギー源にもなるので、持久系の競技を行うアスリートには意識して撮って欲しいアミノ酸です。
また、筋肉の回復を早めたり、疲労感を低下させてくれます。
カゼインの種類
幾つかの製造法があり、製造法の違いよって品質と価値が異なります。
- カゼイン塩
スキムミルクに酸を添加しpH値を低下して製造する方法です。
酸を添加することでホエイとガゼインが分離し、上層がホエイ、下層がカゼインの2層になります。
カゼインの溶解度を高めるために水酸化ナトリウムか水酸化カルシウムを加え、pH値を高めてカゼインナトリウム、カゼインカルシウムに転換させます。
一般的に使われているカゼインはカゼインカルシウムですが、この方法だと製造過程で多くの有益なミルクプロテインが破壊されてしまいます。 - カゼインミセル
限外濾過という方法でろ過して、そこからホエイプロテインを抽出して製造されます。
残ったものがカゼインミセルで、熱や酸を使わないのでプロテインが変性することがなく、有益なペプチドも壊れません。
カゼインミセルは値段がが高いので、使用目的が明確な本格的アスリート向きといえるでしょう。
他のプロテインをメインに使いながら補助的に用いるほうが良いでしょう。