目的によるトレーニング設定のポイント
筋肉を肥大させる目的のトレーニング
8~12回の動作で限界になる負荷を設定すると良いとされています。(最大筋力の70%~80%)
代謝量を向上さたり、シェイプアップしてボディーラインにメリハリをつけることも筋肥大によって起こるので、この目的の時も8~12回の動作で限界になる負荷を設定したら良いでしょう。
この負荷設定で行うと筋持久力もある程度鍛えられるので、筋一般的にこれくらいの負荷設定で行うことが多いようです。
限界まで動作して限界がきたらインターバルをとって3~6セット行いましょう。インターバルは
- 呼吸を整えて酸素を体内に取り込んで、体力をある程度回復させられる時間をとること
- 集中力や気力が回復させられる時間をとること
- できるだけ短めのインターバルをとること
を考慮して種目に合わせて1分~3分程度の間で決めてください。
筋力の強化、向上が目的のトレーニング
筋肉を肥大させることよりも、筋肉を操作する神経系の強化をすることで潜在的な筋力を引き出すことが狙となります。
ですから1~3回(最大筋力の90%以上)の高負荷を設定して行います。
筋肥大を目的としないので、成長ホルモンの分泌を促進よりも、筋肉中の筋疲労の原因となる代謝物を流しさって高負荷を上げるためのATP(エネルギー源)の再合成を優先します。
ですから、インターバルは3分~5分と十分な時間をとるようにしましょう。
3~6セット行いましょう。ただし、潜在的な筋力の大きさは、筋肉の太さに比例するので、このトレーニングとは別に筋肥大を狙ったトレーニングも取り入れる必要があるということを忘れないでください。
筋持久力の向上が目的のトレーニング
遅筋を動かすために20~30回が限度の低負荷で行いましょう。
回数が多いと限界まで行うのが大変に感じるかもしれませんが、限界までしっかり追い込まないと筋持久力も伸びないので注、筋肉に乳酸を残すためにインターバルは30秒程度と短めにとるようにしましょう。2~3セット行いましょう。
セットごとの回数調整
各目的によって、セット数と動作の回数を書きましたが、目的は「もう限界」というところまで筋肉を追い込むことです。
ですから、繰り返し回数を10回と決めたとしても、2セット目、3セット目の方がより早く限界と感じると思います。
1セット目:10回 2セット目:10回 3セット目:10回というトレーニングには無理があります。1セット目:15回で限界 2セット目:8回で限界 3セット目:6回で限界といった具合に後半のセットでは回数が減ってくるのが自然です。筋肉を限界に追い込むという目的を意識してトレーニングのセット数、動作回数を決定してください。
目的別設定表
目的(効果) |
負荷 |
設定回数 |
インターバル |
セット数 |
筋力・瞬発力の強化 |
最大筋力の90%以上 |
1〜5回 |
3〜5分 |
3~6セット |
筋肉肥大・代謝量の向上 シェイプアップ |
最大筋力の70〜80% |
8〜12回 |
1〜3分 |
3~6セット |
持久力の向上 |
最大筋力の50〜60% |
20〜30回 |
30秒 |
2~3セット |
また、最大筋力(MAX)を計測するのは難しいですし、ケガをしてしまう危険があります。
ですから、下のRM換算表をご紹介しますので、これを参考に負荷設定をしてください。
RMというのはRep Max(Repetition Maximum)の略で、限界回数(最大反復回数)という意味です。下の表でいうと、80kgの負荷で8回の動作を行えたら、最大筋力(1RM)が大体100kgくらいだと推定できるということになります。
また、最大筋力の70%の負荷でトレーニングを行いたいのであれば、12回の動作で限界になる負荷を選択するという見方もできます。
スポーツ経験がない一般的な男性の1RMの平均は、スクワット60kg、ベンチプレス40kg、デッドリフト80kgで、女性はその半分くらいと言われてます。
体格によっても差はあると思いますが、平均値を目安にして動作を行い、上記のRM換算表と照らし合わせて自分に最適な負荷を設定してください。
RM換算表 |
||||||
1RM |
2RM |
3RM |
5RM |
5RM |
6RM |
7RM |
100% |
95% |
92.5% |
90% |
87.5% |
85% |
82.5% |
8RM |
9RM |
10RM |
11RM |
12RM |
→ |
20RM |
80% |
77.5% |
75% |
72.5% |
70% |
→ |
50% |
負荷の調整法について
負荷の調整の仕方のポイントはいくつかあります。トレーニングの環境や目的に合わせて試してみてください。
- 重量を増やす
- 1セット当たりの回数(レップ数)を増やす
- セット数を増やす
- セット間の休息を短くする
- 負荷の高い種目に変更する
- 可動域を広げる(動きを大きくする)
- トレーニングの頻度を増やす
これに加えて加圧トレーニングを行う場合は、加圧ベルトを巻きつける圧力の設定が加わります。

心理カウンセラー、加圧インストラクター、整体ボディケアセラピスト、スポーツフードアドバイザー、家庭物理療法師、医療機器の販売及び貸与営業所管理者など心と体をケアするための資格を持つ心と体のケアのスペシャリスト