体温調節
人の体は60%以上が水分です。
気温が高くなったり、体を動かすことで体温が上昇すると体温調節のために汗をかきます。
体温が上昇しすぎると体が正常に機能できなくなってしまうからです。
汗をかくことで体から熱を放出して体温が上がり過ぎないようにしているのです。
水が1g水蒸気になる時、約0.6kcalの熱を奪っていきます。
体重60kgの人が100gの汗を掻く時、0.6×100=60kcalの熱を奪うため、約1℃分の熱を放出することになります。
体内で熱を生産することを熱産生といい、体から熱を放出することを熱放散といいますが、このバランスが取れてることで体温が一定に保たれています。
また、熱産生を行う最大の器官の一つは筋肉です。ですから、運動をすると熱産生が盛んに行われます。
この時、血管を拡張させ血流量を増やすことと、大量に発汗することで体温を調節しています。
熱の発生割合について
臓器ごとのエネルギー産生量(平均)は
- 肝臓22%
- 筋肉21%
- 脳 20%
臓器ごとのATP産生量は
- 肝臓26.7%
- 脳 18.8%
- 筋肉18%
(基礎栄養学参照)
これら2つの量と熱量発生量はほとんど一致しますので、熱産生の上位3つは肝臓、筋肉、脳ということになります。
発汗量を把握しておきましょう
熱産生について理解する最大の目的は、体温調節の知識を持つことで、熱中症などを防ぎ体を守ることです。
ですから、体温が上昇する環境にいる人、スポーツをする人は、自分の発汗量を定期的に把握するようにしてください。
スポーツ前後の体重を測定し、その差を計測することである程度把握することができます。
夏場にトレーニングを行うスポーツ選手は必ず計測して自分の発汗量を把握しておきましょう。
体から2%以上水分を失うと、運動能力、思考力様々なパフォーマンスが低下し始めます。ですから、トレーニング中はこまめに水分を補給するようにしてください。
水分の減少率の計算方法
スポーツ前の体重:65kg スポーツ後の体重:63.5kg
65 - 63.5 ÷ 65 × 100 = 約2.3%
水分減少率と症状の目安
水分の減少率 |
症状の目安 |
1% |
のどの渇き |
2% |
強い渇き、心身のパフォーマンスが低下し始める |
3% |
非常に強いのどの渇き、唇が乾燥 |
4% |
皮膚の好調、体温上昇、倦怠感 |
5% |
集中力の低下、頭痛 |
6〜7% |
めまい、皮膚、粘膜の変色(青紫)、尿量の減少 |

心理カウンセラー、加圧インストラクター、整体ボディケアセラピスト、スポーツフードアドバイザー、家庭物理療法師、医療機器の販売及び貸与営業所管理者など心と体をケアするための資格を持つ心と体のケアのスペシャリスト