ビタミン様物質
ビタミン様物質はビタミンと同じような働きがあって「ビタミンの定義」から外れてしまう栄養素です。
ビタミンやミネラルに比べると研究が進んでいませんが、次第にその役割が明らかになってきています。
ビタミンEなどの抗酸化作用はビタミン様物質であるコエンザイムQ10がないと効果を持続できません。
また、ビタミンUは胃を助ける働きをしてくれます。ビタミンやミネラルと非常に深く関わっていて、ビタミンやミネラルと助け合って働きます。
コエンザイムQ10やビタミンP、リポ酸、ビタミンU、Lカルニチンなどがあります。
Lーカルニチン
L-カルニチンはリジンとメチオニンでできた分子量の非常に小さい化合物です。
筋肉細胞に多く存在していて、脂質の代謝に必要不可欠な栄養素です。
主に骨格筋や心筋に存在しています。
細胞のミトコンドリア内で脂肪をエネルギーに変換するのですが、脂肪は単独ではミトコンドリアの膜を通過できないのです。
脂肪酸とL-カルニチンが結合することで脂肪がミトコンドリアの膜を通過できるようになって、脂肪がエネルギーとして活用されるのです。
つまり、L-カルニチンは脂肪酸をミトコンドリアに運ぶ役割があるということです。
糖質が瞬発的なエネルギー産生を担うのに対して、脂肪酸は持続的なエネルギー産生を担っていて、糖質と脂質が協力して筋肉や心臓を効率よく動かしているのです。
L-カルニチンはアミノ酸から合成できます。
体内ではリジンとメチオニンから主に肝臓や腎臓で5段階の反応過程を経て生合成されています。
平均的な日本人の場合、体内での合成が約1/4、食事からの摂取が約3/4考えられています。
摂取しすぎると極くまれに、胃の不調、下痢などを起こします。
サプリメントなどで摂取する場合は抗凝固薬との併用に注意しましょう。
アスリートにとっては、疲労回復の効果があるので積極的に摂りたい栄養素ではありますが、肉類に多く含まれていますので、減量が必要な競技の場合、調理法に注意して脂質を少なくするかサプリメントで補うことも考えてみましょう。
L-カルニチンの役割
- 脂肪酸の運搬
脂肪酸をミトコンドリアに運ぶことで脂肪の燃焼効率を向上させます。
L-カルニチンを十分に摂取することで、たまった脂肪や余分に摂取した脂肪を燃焼するようになるのでダイエットやシェイプアップに有効です。 - 疲れの軽減
体の中に乳酸がたまると筋肉痛を感じ、疲れがたまってしまいます。
Lカルニチンは乳酸の増加を抑える効果があるため疲労の予防や改善に有効です。 - 脳の活性化
L-カルニチンは情報伝達物質アセチルコリンを作るときに必要です。
L-カルニチンが体内に十分存在することで、アセチルコリンを生成してくれるので脳の活性化に有効です。アセチルコリンは記憶や認知能力に関係する物質で、これが不足すると痴呆症状が起こるといわれています。
副交感神経や運動神経の末端から放出され、骨格筋や心筋、内臓筋に働きかけて収縮を促進します。
副交感神経を刺激して脈拍を低下させ、唾液の産生を促してくれます。
L-カルニチンが不足すると
衰弱し、疲れやすくなってしまいます。
L-カルニチンを多く含む食品
L-カルニチンを多く含む食材は、残念ながら種類があまり多くありません。
特に肉類に多く含まれていますので肉類の積極的な摂取が必要です。
特に羊肉には多く含まれています。
- 動物性食品:羊肉、牛肉、乳製品(牛乳・チーズ)
- 魚介類:赤貝、カジキマグロ、ツナ缶
- その他:マッシュルーム
摂取量の 推奨摂取量
1000mg

心理カウンセラー、加圧インストラクター、整体ボディケアセラピスト、スポーツフードアドバイザー、家庭物理療法師、医療機器の販売及び貸与営業所管理者など心と体をケアするための資格を持つ心と体のケアのスペシャリスト