トレーニングで補うと良いビタミン
ビタミンは水溶性のものと脂溶性のものがあり、脂溶性のビタミンは過剰摂取すると問題引き起こす場合がありますので、それぞれのビタミンの働きを理解して、1日必要な摂取量を知った上でどのビタミンをどれだけ飲むかを決める必要があります。
- 汗を大量にかく
- 高負荷のトレーニングを行う
- ストレスが多い
- 食生活が偏っている
などビタミンの排出や消費が多い場合は
- トレーニングの質を向上させる
- 体の回復を速める
- 体のダメージを抑える
ためにサプリメントや食生活の改善などで補給していきましょう。
ただし、過剰に摂取すると中毒症状が起きる可能性があるので、上限が設定されているビタミンは上限を守りましょう。
ビタミンA
ビタミンAはレチノール、レチナール、レチノイン酸とも呼ばれる脂溶性のビタミンです。
目の健康維持や皮膚を正常に保つ働きがあります。
過剰に摂取すると肝臓に蓄積し、不調を起こす原因になりってしまいますので注意しましょう。
ビタミンAは体内で天然色素の一種カロテンから作ることができます。
カロテンはビタミンAのになる前の物質でプロビタミンAとも呼ばれています。
カロテンにはβ-カロテン、α-カロテン、クリプトキサンチンなど約50種類ほど存在します。野菜に含まれているカロテンはほとんどがβ-カロテンです。
- ビタミン=レチノール、レチナール、レチノイン酸とも呼ばれる脂溶性のビタミン
- カロテン=ビタミンAの前駆体
ビタミンAの役割
- 目の健康を保つ
ビタミンAは視覚・視力の関係の深いビタミンです。
光の明暗を感じる網膜の能力は、ビタミンAが不足すると弱くなって、夜間の視力が極端に低下してしまいます。
また、眼の角膜の角質化を防止してくれるので、眼の疲労やドライアイも予防してくれます。 - 皮膚・粘膜の保護
特に皮膚、目の角膜や粘膜、口、鼻、のど、胃腸、肺、気管支、膀胱、子宮などを覆う粘膜の発育や、機能を正常に働かせるために必要なビタミンです。
ビタミンAが不足すると、目は潤いを失い、肌がかさつき、消化器官の粘膜が傷つくと下痢になることもあります。
また、呼吸器に細菌やウイルスが侵入しやすくなることで風邪をひきやすくなります。 - 髪、爪を健康な状態に保つ
不足すると髪に艶がなくなったり、爪が脆くなったりします。 - がんを防ぐ
ビタミンAやベータカロテンを多く摂っている人ほどガンの発生率が低いということが報告されています。
ビタミンAは粘膜を正常に保つのでガンに対して有効なのではないかといわれています。
ビタミンAの前駆体「β-カロテン」は抗酸化力が非常に強いので、ガンや生活習慣病の対策へ有効だと考えられています。 - 動脈硬化の予防
β-カロテンにはビタミンAの前駆物質としてだけでなく、活性酸素を除去する抗酸化作用が強く、悪玉 (LDL)コレステロールを減らす効果があります。
呼吸で体内に取り入れる酸素のうち、2%ほどが活性酸素になります。
活性酸素が増えすぎると体が酸化し、細胞が弱って、老化が加速してしまいます。
その結果動脈硬化やガンを引き起こすのです。LDLコレステロールは肝臓から体の隅々にまでコレステロールを運ぶ役割をしているのですが、は活性酸素に酸化されると過酸化脂質になって血管の内側に沈着してしまいます。
そうなると血管が硬くなって動脈が硬化してしまいます。
動脈硬化は狭心症や心筋梗塞などの原因です。
ビタミンAが不足すると
ビタミンAが不足すると目にトラブルが発生します。
- 目が見えにくくなる
- 角膜や眼の粘膜が損傷する
- 過剰に光がまぶしく感じる
- 暗闇や夜間にものが見えにくくなる(夜盲症、鳥目)
(夜盲症は症状が悪化すると、視力が落ち失明する場合があります) - 皮膚の健康や免疫力が損なわれます。
皮膚、爪、粘膜が乾燥して弱くなる
免疫力が低下してウイルス、細菌などに感染しやすくなります。 - 子供の場合成長障害が起こる場合があります。
乳児、幼児が不足すると、目、骨、神経が十分に発達できないなど成長障害が起こります。
妊娠中の場合、胎児の奇形が起こることもあります。
免疫力を高め、視力に大きな影響を与えるビタミンです。
視力の良し悪しが成績に大きく関係する競技のアスリートは緑黄色野菜を普段からたっぷり摂って目の状態を整えるよう心がけましょう。
また、粘膜を強くし、免疫力を増加させてくれるので、試合前などで風邪やインフルエンザにかかりたくないというときにはサプリメントで補給すると良いでしょう。
また、腸などが弱く、疲れやすい選手は腸の粘膜を強化することで腸の状態を整え様々な栄養素の吸収率を向上させたり、腸内細菌が活発に働くことで、腸内細菌によって作られるビタミン(特にビタミンB群)が増加し、エネルギー代謝も向上します。
疲れにくい、パワフルな体を手に入れるために積極的に摂りたい栄養素です。
ビタミンAを多く含む食品
ビタミンAはレーバーやうなぎなどの動物性食品に多く含まれていますが、これらだけで一日の必要量を摂取しようとすると脂肪を大量に摂取してしまうことになってしまいます。
ですから、動物性食品だけでなく、ニンジンやほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれているβ-カロテンを合わせて食べるようにしましょう。
- 動物性食品:レバー、鷄卵、プロセスチーズ、牛乳、
- 魚介類:あんこうの肝、ウナギのかば焼き、銀だら、ほたるいか、
- 野菜類:モロヘイヤ、にんじん、しそ、かぼちゃ、とうがらし、しそ、モロヘイヤ、
- にんじん、パセリ、ほうれん草、
- その他:焼のり、抹茶、干し柿、プルーン、みかん
カロテンは吸収されにくいのでβ-カロテンの吸収率は食品の種類や調理法、食べる人の健康状態によって大きく差がでます。
油に溶けると吸収率が良くなるので、緑黄色野菜を油で炒めたり、生の場合はドレッシングをかけるなどして油と一緒に摂ると効率良く摂ることができます。
ビタミンAの吸収率は70~90%と高いですし、脂溶性ですかから、食材を水洗いしても溶け出す心配はありません。
しかし、熱にはやや弱く、酸化、乾燥、高温で壊れやすい性質があります。
また、ビタミンAは、抗酸化物質を含むビタミンであるビタミンC、ビタミンEと一緒に摂ることで体の酸化を防ぐパワーが増加します。
1日の推奨量
- 男性:850μRE 女性:700μRE
- 上限量:2700μRE
レチノール当量(μg)として表されます。
これは動物性食品に含まれるレチノールの量と、主に植物性食品から摂取されるβ-カロテンなどのカロテノイドが体内でビタミンA作用をする場合の換算量との合計です。
ビタミンA(レチノール当量)は次の式で算出します。
レチノール当量(μg)=レチノール(μg)+1/12×β-カロテン当量(μg)

心理カウンセラー、加圧インストラクター、整体ボディケアセラピスト、スポーツフードアドバイザー、家庭物理療法師、医療機器の販売及び貸与営業所管理者など心と体をケアするための資格を持つ心と体のケアのスペシャリスト