トレーニングで補うと良いビタミン
ビタミンは水溶性のものと脂溶性のものがあり、脂溶性のビタミンは過剰摂取すると問題引き起こす場合がありますので、それぞれのビタミンの働きを理解して、1日必要な摂取量を知った上でどのビタミンをどれだけ飲むかを決める必要があります。
- 汗を大量にかく
- 高負荷のトレーニングを行う
- ストレスが多い
- 食生活が偏っている
などビタミンの排出や消費が多い場合は
- トレーニングの質を向上させる
- 体の回復を速める
- 体のダメージを抑える
ためにサプリメントや食生活の改善などで補給していきましょう。
ただし、過剰に摂取すると中毒症状が起きる可能性があるので、上限が設定されているビタミンは上限を守りましょう。
ビオチン
ビオチンはビタミンHとも呼ばれる水溶性のビタミンです。以前はビタミンB7とも呼ばれていました。
食物で摂取する以外に腸内の善玉菌によって合成されます。
エネルギー代謝を助け、皮膚や髪の毛を健康に保ち、筋肉痛を和らげたりする効果があります。
炭水化物 (糖質)、脂質、タンパク質の代謝の際、酵素の働きを助ける補酵素として働きます。
肝臓、腎臓、筋肉、乳腺、消化管の順に多く存在しています。
体内で合成できるので不足の心配はほとんどありません。
エネルギー生産や細胞分裂(回復)、神経機能を正常に保つなどアスリートにとって、とても重要な働きをしています。
ほぼ不足する心配のないビタミンですが、下痢をしたり、腸に負担をかけることで生産量が減ってしまいます。
胃腸が弱い人、下痢をした後などは積極的に摂取してみましょう。
また、偏食がひどい人、ウェイトコントロールによる節制が必要な人で、疲れやすい、パワーがでないといった場合にはサプリメントで補給するようにしましょう。
ビオチンが不足すると
不足すると皮膚炎、結膜炎、舌炎になったり、脱毛や白髪が増加します。
知覚過敏の症状が現れるかもしれません。
また、エネルギー代謝がうまくいかなくなって、無気力、疲労感、憂うつになったりします。
吐き気、運動失調、筋肉痛、けいれんなどが起こる場合もあるようです。
ビオチンを過剰に摂っても尿に排泄されるので心配はありません。
しかし、喫煙、飲酒、不規則な生活などにより体内での合成量が減少してしまうので、過度の喫煙、飲酒、不規則な生活を続けていると不足してしまうことがあります。
また、極端な偏食、抗生物質の多用、長期間の下痢などで欠乏することもあります。
ビオチンの役割
- 代謝を助ける
糖質、タンパク質、脂質の代謝に必要な補酵素として深く関与しています。また、DNAの成分である核酸の生成にも関わっていて、細胞分裂を促しています。 - 皮膚や髪を健康に保つ
アレルギーの原因であるヒスタミンの増加を抑える働きがあると言われています。
また、皮膚炎、湿疹、脱毛、白髪の改善にも有効だと考えられています。
ビオチンが不足すると必要なタンパク質がうまくいかなくなって、皮膚、粘膜、髪の毛などにトラブルが生じてしまいます。 - 神経組織を正常に保つ
神経組織を正常に維持する働きがある都言われています。
不眠、うつ、神経障害に効果があるとされています。
ビオチンが多く含まれる食品
ビオチンは熱・光・酸に強いのですがアルカリには弱いようです。
水溶性なので水に溶けますが、食品中ではタンパク質と結合しているので壊れにくいという特徴があります。
ビオチンを効率的に摂取するためには、一緒にビタミンB1、ビタミンB2、葉酸、パントテン酸など他のビタミンB群を一緒に摂るとよいといわれています。
- 動物性食品:レバー、卵黄など
- 魚介類:全般的に含まれています。イワシなど
- 乳製品:全般的に含まれています。ヨーグルトなど
- 豆類:大豆、ピーナッツ
- 野菜類:ほうれん草、グレープフルーツ、カリフラワー、玉ねぎ
1日の推奨量
- 男性:50μg 女性:50μg
- 上限量:設定されていません