トレーニングで補うと良いビタミン
ビタミンは水溶性のものと脂溶性のものがあり、脂溶性のビタミンは過剰摂取すると問題引き起こす場合がありますので、それぞれのビタミンの働きを理解して、1日必要な摂取量を知った上でどのビタミンをどれだけ飲むかを決める必要があります。
- 汗を大量にかく
- 高負荷のトレーニングを行う
- ストレスが多い
- 食生活が偏っている
などビタミンの排出や消費が多い場合は
- トレーニングの質を向上させる
- 体の回復を速める
- 体のダメージを抑える
ためにサプリメントや食生活の改善などで補給していきましょう。
ただし、過剰に摂取すると中毒症状が起きる可能性があるので、上限が設定されているビタミンは上限を守りましょう。
ビタミンB12
ビタミンB12は水溶性のビタミンでDNAやタンパク質の合成の調節や補酵素として様々な代謝に関わっています。
また、神経の働きや赤血球の生成に深く関わっています。体内では肝臓に貯蔵されています。
ビタミンB12はコバルトを含むビタミンの総称で、アデノシルコバラミン、メチルコバラミン、スルフィトコバラミン、ヒドロキシコバラミン、シアノコバラミンがあります。コバルトを含んでいるため暗赤色をしています。
ビタミンB12は細胞が分裂する時に必須の補酵素で、血液のヘモグロビンの合成を助ける効果があります。ビタミンB12はと葉酸協力し、赤血球をつくる働きを助けています。
また、細胞の遺伝情報が詰まった核酸 (DNA・RNA)や、アミノ酸、タンパク質の合成を助ける働きもあります。
さらに、脂質の合成や修復をする働きがあって 神経細胞内の脂質膜の合成にも関わっています。
脂肪成分と馴染みやすいので脳に簡単に入り込んで、脳を復元しながら健康に保っています。
アスリートにとっては細胞分裂や赤血球の生成、神経系の働きを助けるなど大切な働きをするビタミンですので、十分に摂取する必要がありそうです。
ただし、胃や小腸にトラブルがなければ食品から摂取することで十分ですので、魚介類、レバー、発酵食品を積極的に食べるようにしていきましょう。
ビタミンB12が不足すると
悪性貧血(血液がうまく作れなくなります)、手足のしびれ・痛み、集中力の低下、物忘れなどの神経トラブル(神経系の働きが悪化) が起こります。
動脈硬化(血液中のホモシステイン というアミノ酸が増加します)
ビタミンB12は肝臓に数年分貯蔵されていますし、腸内細菌によってつくられますので不足することはほとんどありません。
食品中ではタンパク質と結合していて、胃の消化酵素ペプシンにで切り離されます。
切り離されたビタミンB12が吸収されるためには、内因子(胃の細胞から分泌される糖タンパク質)と結合する必要があります。
その後小腸で吸収されるので、胃や小腸にトラブルがある人はビタミンB12が不足しやすくなります。
また、基本的に動物性食品にしか含まれませんので菜食主義(ベジタリアン)の人はビタミンB12が不足しやすくなります。
(もやし、味噌・納豆などの発酵食品 などには含まれています)
弱酸性に対しては安定しているのですが、強酸性、アルカリ性では光によって分解されてしまいます。
また、酸化 されやすいので食品を保存する時は密閉するようにしましょう。
熱には比較的強いビタミンです。
ビタミンB12は過剰症の心配はありません。
ビタミンB12の役割
- 造血を助ける
ビタミンB12は葉酸一緒に赤血球の形成・再生に関係しています。
ですから、貧血といえば鉄分の不足が頭に浮かびますが、ビタミンB12や葉酸の不足も考慮に入れる必要があります。 - 神経細胞の修復
ビタミンB12は神経細胞に多く含まれ、神経系に作用して中枢神経、末梢神経系の修復・保護をして、その機能を正常に保つ役割を果たしています。
ですから不足すると腰痛・肩こり・神経痛、イライラ、集中力の低下、不眠といった神経系のトラブルからくる症状が表れることもあります。☆睡眠を促す
(ビタミンB12を大量に摂ると、睡眠・覚醒のリズムの正常化に役立ちます)
☆アルツハイマーの予防 - ホモシステイン減少
ホモシステインは、血液中に堆積して動脈硬化を引き起こす物質です。
葉酸と一緒に働いてホモシステインの血中濃度を減少させる働きがあるので、心臓病や脳卒中の予防に役立っています。
ビタミンB12が多く含まれる食品
- 魚介類:かつお、さんま、のり、貝類、 すじこ、いくら、たらこ など
- 肉類:レバーなど
- 乳製品:チーズなど
- その他:もやし、味噌・納豆などの発酵食品
1日の推奨量
- 男性:2.4μg 女性:2.4μg
- 上限量:設定されていません