トレーニングで補うと良いミネラル
ミネラルを補給する場合はそれぞれのミネラルの働きを理解して、1日必要な摂取量を知った上でどのミネラルをどれだけ飲むかを決める必要があります。
- 汗を大量にかく
- 高負荷のトレーニングを行う
- ストレスが多い
- 食生活が偏っている
などミネラルの排出や消費が多い場合は
- トレーニングの質を向上させる
- 体の回復を速める
- 体のダメージを抑える
ためにサプリメントや食生活の改善などで補給していきましょう。
ただし、過剰に摂取すると中毒症状が起きる可能性があるので、上限が設定されているミネラルは上限を守りましょう。
クロム
クロムは糖質の代謝、コレステロール代謝、結合組織代謝、たんぱく質代謝の維持に関係しています。
3価クロムと6価クロムという2つの形態がありますが、食品として摂取するクロムは3価クロムです。
6価クロムには強い酸化作用と強い毒性があり環境汚染などで問題になっています。
3価クロムの吸収率はとても低く0.5~2%といわれていて、主に小腸で吸収されます。体内では肝臓、腎臓、脾臓、血液中に存在しています。
クロムはインスリンの働きを助ける「耐糖因子」の原料となるので、糖・脂質代謝には必須のミネラルです。
クロムが不足するとインスリンの感受性の低下するといわれています。
注意しなければならないことは、クロムは加齢とともに体内の含量が減少する唯一のミネラルだということです。
ただし、通常の生活をしていれば食事で十分に補えるのでクロム不足が問題となることはありません。
クロムの吸収率はとても低いので過剰に摂取になることはあまりありませんが、サプリメントなどで補給していると過剰摂取になる場合があり、過剰摂取になると嘔吐、下痢、腹痛、腎尿細管障害、肝障害、造血障害、中枢神経障害などが起こることがありますので注意してください。
アスリートにとっても通常は不足を心配する必要はなさそうですが、ウェイトコントロールのための減量がある人、食事制限をしなければならない人、加齢により昔より疲れやすくなった人はサプリメントなどで補給すると良いでしょう。
また、クロムは穀類に多く含まれていますが、精製することでほとんどクロムが失われてしまいますので全粒粉の小麦粉や玄米など精製されていない、あるいは精製度の低い穀類を取るという方法もオススメです。
クロムの役割
- 糖質代謝作用
クロムはビニコチン酸やアミノ酸と結合して「GTF」になります。
GTF(ブドウ糖耐性因子)は、インスリンが細胞インスリン受容体と結合するに必要です。
GFTがないと細胞内にブドウ糖が取り込まれなくなるので、クロムが不足すると筋肉や肝臓に取り込めない糖が血中に残って血糖値が上昇してしまいます。
- 脂質代謝作用
クロムは脂質の代謝にも関わっています。
血液中の中性脂肪やコレステロール値を正常に維持する作用を持っています。
クロムが不足すると
- 疲れやすくなる
- 動脈硬化が進む
- 高血圧になる
- 発育の遅れなどの成長障害(子供の場合)
- 生殖能の低下
- 寿命の低下
- 体重減少
- 血糖値が下がりにくくなる など
クロムが多く含まれる食品
海藻類、魚介類、豆類、キノコ類、未精製の穀類、ビール酵母、レバーなどに多く含まれています。
がんもどき、さざえ、あわび、あさり、カキ、じゃがいも、青のり、豚肉、そば、高菜、京菜など
1日の推奨量
- 男性:40μg 女性:30μg(30~49歳)
- 男性:40μg 女性:30μg(50歳以上)
- 男性:35μg 女性:25μg(70歳以上)
- 上限量:規定なし

心理カウンセラー、加圧インストラクター、整体ボディケアセラピスト、スポーツフードアドバイザー、家庭物理療法師、医療機器の販売及び貸与営業所管理者など心と体をケアするための資格を持つ心と体のケアのスペシャリスト