脂質の役割
太らないように脂質を極端に制限する人が多いようです。
もちろん、脂質を摂とりすぎれば体脂肪が増えますがとても重要な働きをしています。
脂質の働き
- 皮膚や骨・神経や細胞の保護
水分のバランスを保つためにも脂質が必要です。皮膚表面の皮脂は水分の蒸発を防ぎ、肌を傷やバイ菌から守る働きをしています。 - ビタミンを運ぶ・消化吸収を助ける
ビタミンA、Eなど脂溶性ビタミンは脂質と結びつくことで吸収力が高まり、体内で効率良く働けます。
また、消化や吸収、排泄をスムーズに行うためにも脂質が働きます。 - 身体全体の働きをスムーズにさせる
なめらかな肌、柔らかな体を保つには脂質が必要です。 - 身体に蓄えられ、必要に応じて分解されエネルギーになる
エネルギー源となって体温を調節し、動くための力を生み出します。
少量の脂質で多くのエネルギー(1gあたり9kcal、たんぱく質は4kcal、糖質は2~4kcal)を得ることができます。 - 細胞膜や脳神経組織をつくる材料
- ホルモンの材料になる
など
脂質が不足すると
脂質が不足すると発育の妨げとなり、体温を保つ熱や、活動する力も弱まり、身体の消耗が激しくなります。
また、脳も脂質(コレステロール)でできているため気分が落ち込みやすくなったり、不安になりやすかったりします。(コレステロールが低い方にうつ病が多い)
また、トレーニングの効果が出にくくなったり、病気への抵抗力が低下してしまうので注意が必要です。
ですから、無理に脂質の摂取を減らすのではなく必要量知った上で最低限は摂るようにしましょう。
脂質の摂取量の目安は1日の総摂取エネルギーの20~25%程度に抑えるということです。
そして、脂質摂取における重要なポイントは適切な種類を摂ると言うことです。
たとえば肉や牛乳(全乳)には飽和脂肪酸が含まれています。
飽和脂肪酸はテストステロン(男性ホルモン:筋肉、骨格の成長を促す)の材料になるという重要な役割があるのである程度は摂取が必要です。
ただし、摂りすぎると血管を詰まらせる原因となってしまうので注意が必要です。
脂質の中で摂らない方がよい種類がトランス型脂肪酸です。
不飽和脂肪酸に水素を添加した脂質で、
- マーガリン
- ショートニング
- それらを使う加工食品
多く含まれています。
ですから、トランス型脂肪酸の摂取を避けて、肉や牛乳から飽和脂肪酸を少量摂取して、ナッツやゴマなどの種子類、オリーブ油、脂質の多い魚(鮭など)といった食品から不飽和脂肪酸を摂取するようにしましょう。
ナッツやゴマなどの種子類、オリーブ油、脂質の多い魚(鮭など)などには一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸という健康に役立つ脂質が豊富に含まれています。
脂質の摂取源としてすすめられる食品
鮭 ・まぐろ(脂質の多いもの)・全卵 ・脂身の少ない肉、低脂肪の乳製品、ナッツやゴマなどの種子類 ・オリーブ油